なぜ習慣は続かない?|「理想の自分を演じる」セルフイメージ活用法

保護者向け

「明日から早起きしよう」「毎日30分は勉強しよう」「今度こそダイエットを続けよう」
そう決めたのに、数日すると元の生活に戻ってしまう。 そんな経験はないでしょうか。
すると、「自分は意志が弱い」「どうせ三日坊主だ」と考えてしまいます。
でも、問題は意志の強さだけではないのかもしれません。

大切なのは、「自分はどんな人間なのか」というセルフイメージです。
今回は、行動だけを無理に変えようとするのではなく、まず「理想の自分を演じてみる」という習慣化の方法を考えてみます。

行動だけ変えようとすると続きにくい

例えば、普段7時に起きている人が「明日から毎朝5時に起きる」と決めたとします。
最初の数日は頑張れても、眠い朝が続くと、「今日はいいか」「明日からまたやろう」となり、元に戻ってしまいます。

ダイエットや勉強も同じです。
「自分は朝が苦手だ」「自分は運動が嫌いだ」「自分は勉強が続かない」
そう思いながら行動だけを変えようとすると、毎回自分自身と戦うことになります。
そこで発想を少し変えます。
行動を変えてから自分を変えるのではなく、
先に「こういう人間として行動する」と決めてみるのです。

「理想の人物」をモデルにする

とはいっても、「今日から意志の強い人間になる」と考えるだけでは難しいですよね。
そこで分かりやすいのが、具体的な人物をモデルにする方法です。
例えば仕事や経営なら、稲盛和夫さん、本田宗一郎さん、スティーブ・ジョブズなど。

「稲盛和夫さんなら、この判断をどう考えるだろう」
「本田宗一郎さんなら、失敗を恐れて動かないだろうか」
「ジョブズなら、もっとシンプルにできないかと考えるのでは」

スポーツや継続なら、大谷翔平選手やイチローさんもイメージしやすいでしょう。

「大谷選手なら、目標のために今日何をするだろう」
「イチローさんなら、派手なことより基本を丁寧に続けるのでは」

もちろん、その人のすべてを真似する必要はありません。
自分が取り入れたい部分だけをモデルにすればいいのです。

大切なのは「頑張る」ではなく「演じる」

ここが、この方法のおもしろいところです。
「大谷翔平選手のような努力家になろう」と考えると、かなり大変そうです。
でも、「今日一日だけ、大谷翔平選手のように行動する人を演じてみよう」なら、少しハードルが下がります。

朝、目覚ましが鳴ったとき、「自分が理想としている人なら、ここで二度寝するだろうか?」

勉強する予定なのにスマートフォンを触りたくなったとき、「勉強を習慣にしている人なら、今どうする?」

ダイエット中に夜食を食べたくなったら、「健康管理を大切にしている人なら、今どうする?」と考えてみます。

ポイントは、一生続けようと思わないことです。
まずは今日一日だけ理想の自分になろうとするのではなく、今日はその人を演じてみる。
それくらいでいいのです。

朝、付箋に書いてみる

実際にやるなら、朝に付箋や小さなメモを一枚用意します。
例えば、

「今日はイチローさんのように基本を丁寧にやる」
「今日はジョブズのように、もっとシンプルに考える」
「今日は大谷選手のように、目標のために今できることをやる」

この一文を机やパソコンなど、目につく場所に貼っておきます。
迷ったときに、その付箋を見る。
つまり、理想の人物を一日の判断基準として使うわけです。

モデルにする人物は、日によって変えても構いません。
仕事ならこの人、健康ならこの人、継続ならこの人、と使い分けてもいいでしょう。

夜は「できたこと」を書く

一日の終わりには、今日できたことをノートに書いてみます。

「今日は二度寝しなかった」
「20分だけ勉強できた」
「お菓子を食べるのを一回我慢できた」
「面倒な仕事を後回しにせず始めた」

小さなことで十分です。

大切なのは、「自分は実際にこういう行動ができた」という経験を残すことです。

昨日もできた。
今日もできた。

そうした小さな成功体験が増えていけば、最初は演じていただけだった理想像が、少しずつ自分自身のセルフイメージに近づいていきます。

できない日は「自分」ではなく「設定」を変える

もちろん、毎日うまくいくわけではありません。
寝坊する日もありますし、勉強できない日もあります。
そんなときに、「やっぱり自分はダメだ」と考える必要はありません。

一日中やるのが難しければ「朝だけ」にする。
行動を5つ決めていたなら、1つにする。
モデルにした人物がしっくり来なければ、別の人に変える。
自分を責めるのではなく、設定を調整する。
これも続けるためには大切です。

「演じていた自分」が普通の自分になる

最初は演技です。
「早起きできる自分」
「勉強を続けられる自分」
「健康を大切にする自分」
を演じています。

でも、それを何度も繰り返していけば、
「自分は朝の時間を大切にする人間だ」
「自分は毎日少しでも勉強する人間だ」
という感覚に変わっていくかもしれません。

習慣を変えたいとき、私たちはつい「もっと頑張ろう」と考えます。
でも、その前に、「自分はどんな人として行動するのか」を決めてみる。

▶朝、付箋に一言書く。
▶迷ったら「この人ならどうする?」と考える。
▶夜、できたことをノートに残す。

その繰り返しで、いつの日か「演じていた自分」が「いつもの自分」に変わっている。
「なりたい自分になる」のが難しいなら、まず「なりたい自分を演じる」ことから始めてみる。

習慣を変える最初の一歩として、こんな方法も面白いのではないでしょうか。

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