2026年9月4日、楽天グループが15歳から25歳の若者637人を対象に、生成AIの利用について調査した結果を発表しました。
その中で、生成AIを「ほぼ毎日使っている」と答えた人は38.0%でした。
さらに、使い道で最も多かったのが「勉強・学習」で62.6%です。
つまり今の若い世代にとって、生成AIはもう特別な道具ではありません。
勉強するときに使う、分からないことを聞く、文章を直してもらう。
そんな使い方が、かなり普通になってきています。
では、これから大切になるのは何でしょうか。
私は、AIを使えることよりも、AIを使いながら、自分で考える力を失わないことだと思います。
生成AIは「いつでも聞ける先生」になってきた
生成AIはとても便利です。
例えば、分からない言葉があれば、すぐに説明してくれます。
難しい文章も、簡単に言い換えてくれます。
英作文を直したり、数学の考え方を説明したりすることもできます。
昔なら、教科書で調べたり、先生に聞いたり、インターネットで検索したりしていたことを、今ではAIに聞くことができます。
しかも、夜中でもすぐに答えてくれます。
学生から見れば、生成AIは「いつでも質問できる先生」のような存在になってきているのです。
ただし、AIはいつも正しいわけではない
ここで注意しなければならないことがあります。 今回の調査では、勉強や学習でAIを使う人のうち、48.5%がAIの情報を「非常に信頼している」「やや信頼している」と答えています。
半分近くの人が、AIの答えをある程度信用して勉強しているわけです。
しかし、生成AIは必ず正しい答えを出すわけではありません。
間違っていても、もっともらしく説明することがあります。
ここが怖いところです。
AIが自信ありげに答えたからといって、それが正しいとは限りません。
だから、「AIが言ったから正解」ではなく、「本当にそうなのか」と考える必要があります。
問題はAIを使うことではない
では、AIは使わない方がいいのでしょうか。
私は、そうは思いません。
すでに多くの若者が日常的に使っています。
これから学校でも仕事でも、AIを使う場面はもっと増えていくでしょう。
そのため、「AIを使うか、使わないか」という考え方では、少し遅いのです。
これから必要なのは、どう使うかを考えることです。
一番危ないのは「考える前にAIに聞くこと」
例えば、学校でレポートの課題が出たとします。
課題を見た瞬間にAIへ入力し、出てきた文章をそのまま提出する。
これなら、レポートを完成させることはできます。
でも、本当に勉強したことになるでしょうか。
数学でも同じです。
問題を読んですぐにAIに答えを聞いてしまえば、自分で考える必要がなくなります。
それを毎回繰り返していると、答えは手に入っても、考える力はなかなか育ちません。
勉強では、正解を出すことだけが大切なのではありません。
分からない ➾ 考える ➾ 間違える ➾ やり直す
この過程そのものが大切なのです。
AIは「答えをもらう道具」ではなく「考える道具」にする
では、どう使えばよいのでしょうか。
例えば、こんな順番です。
➀まず、自分で考える。
➁次に、自分なりの答えを出す。
➂そのあとでAIに聞く。
➃そして、自分の答えとAIの答えを比べる。
➄最後に、自分でどちらが正しいか考える。
この使い方なら、AIは考える力を奪う道具ではありません。
むしろ、「こんな考え方もあるのか」「自分はここを見落としていたな」と気づくことができます。 つまり、AIを答えを出す機械として使うのではなく、自分の考えを広げる相手として使うということです。
私たちはどう使えばいいのか
生成AIを使うことは、これからますます当たり前になっていくでしょう。
だからこそ、これから大切になるのは、AIを使えるかどうかではありません。
・AIに何を任せるのか。
・自分はどこまで考えるのか。
・AIの答えをどこまで信じるのか。
・最後に誰が判断するのか。
こうした力が必要になります。
生成AIは、とても便利な道具です。
しかし、便利だからこそ、全部を任せてしまわないことが大切です。
これからの教育で必要なのは、「AIを使わせないこと」ではありません。
AIを使いながら、自分で考える力を育てること。
生成AIが当たり前になる時代だからこそ、自分の頭で考える力は、これまで以上に大切になっていくのではないでしょうか。



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