Amazonの梱包はAIが決めている?|何度伝えても配送品質が改善されない理由を考える

AIと未来

Amazonで買い物をすると、商品によって段ボール箱だったり、紙袋だったり、メーカーの箱のまま届いたりします。 では、この梱包方法は誰が決めているのでしょうか。
Amazonは公式に、梱包方法の最適化にAIや機械学習を活用していることを公表しています。

Amazonの梱包はどうやって決まるのか

Amazonが開発した「Package Decision Engine」という仕組みでは、商品のサイズや形状、耐久性などの情報をもとに、商品を安全に届けながら、できるだけ効率のよい梱包方法を選択しています。

Amazonが目指しているのは、必要以上に多くの梱包材を使うことではありません。
箱を小さくする、梱包材を減らす、余分な包装をなくすといった取り組みを進めています。
梱包材が減れば、資源の使用量を減らせるだけでなく、配送車により多くの商品を積めるようになるため、物流全体の効率化にもつながります。
考え方としては、とても合理的です。

実際には「これで大丈夫?」と思う梱包もある

しかし実際に利用していると、「本当にこれが最適な梱包なのだろうか」と疑問を感じることがあります。

私は仕事で使用するA4サイズのセミナーテキストを、Amazonで10冊まとめて購入することがあります。 ところが、この商品が届くときは毎回のように、大きめの段ボール箱の中に、クッション材として茶色い紙が1~2枚程度入っているだけです。
テキスト10冊なので、それなりの重量があります。
それにもかかわらず箱の中に空間があるため、持ち上げたり傾けたりすると、中の商品が動きます。
その結果、これまで何度もテキストに折れ曲がり、汚れ、表紙の擦れなどが発生し、返品や交換をしています。 一度だけではありません。 同じような状態が繰り返されています。

「割れない商品」と「傷まない商品」は違う

ここで重要なのは、「割れない商品」と「傷まない商品」は同じではないということです。
本はガラス製品のように割れるものではありません。 しかし新品の商品であれば、角が折れたり、表紙が曲がったり、擦れて汚れたりすることも十分に損傷です。 特に複数冊をまとめて購入した場合、重い本の束が箱の中を移動すれば、段ボールの側面にぶつかったときの力も大きくなります。
つまり、本の場合は大量の緩衝材を入れることよりも、まず箱の中で動かないように固定することが重要なのではないでしょうか。

カスタマーサービスに伝えても改善されない

私は商品が傷んで届くたびに、返品や交換だけでなく、Amazonのカスタマーサービスにも電話で状況を伝えています。 「A4テキスト10冊に対して紙2枚程度しか入っておらず、箱の中で商品が動いている。その結果、折れや擦れが発生している」と説明しています。
そのたびに、「配送担当へ伝えておきます」という趣旨の回答をいただきます。
ところが、次に注文しても梱包方法はほとんど変わりません。

なぜ何度伝えても変わらないのか

では、なぜ改善されないのでしょうか。 Amazonは、カスタマーサービスで受けた個別の意見が、具体的にどのような流れで梱包方法の変更につながるのかまでは公開していません。
そのため内部の仕組みを断定することはできません。 ただしAmazon公式では、梱包方法の改善に顧客からのフィードバックも活用していると説明しています。
そう考えると、「配送担当へ伝えること」と、「特定商品の梱包設定そのものを変更すること」は別なのかもしれません。 利用者からの意見をすぐに個別設定へ反映するのではなく、多くの配送結果や返品、破損状況などを集めたうえで、システム全体として判断している可能性もあります。
もちろん、それ自体は大規模な物流を運営するうえでは理解できます。
しかし、同じ商品で同じような問題が何度も発生し、そのたびに返品や交換が行われ、さらにカスタマーサービスにも伝えているのに改善されないのであれば、疑問は残ります。

梱包材を減らしても返品が増えたら意味がない

梱包材を減らした結果、
商品が傷む → 返品する  代わりの商品を再発送する
となれば、新しい段ボールも必要ですし、配送ももう一度発生します。
購入者にも手間がかかります。 これでは、最初に少し梱包材を減らしたことが、本当に物流全体の効率化につながっているのか分かりません。

AIを使うなら「一度で正常に届ける」まで最適化してほしい

AmazonがAIや機械学習を使って梱包を最適化していること自体は、非常に興味深い取り組みです。
だからこそ期待したいのは、「どれだけ梱包材を減らせたかではなく、商品を正常な状態で一度で届けられたか」まで含めた最適化です。
同じ失敗が何度も繰り返されているのであれば、その結果を次の判断へ反映していく。
AIを活用するのであれば、そんな物流システムになってほしいと思います。

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