太陽光発電はなぜ電気を生み出せるのか|光は「明るくするもの」ではなかった

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私たちは普段、光は「周りを明るくするもの」だと考えています。
部屋の照明をつければ物が見え、太陽が昇れば外が明るくなります。
では、その光を太陽電池に当てると、なぜ電気が生まれるのでしょうか。

光は手でつかめません。
形も重さも感じられません。
それでも太陽光発電では、光によって家電を動かす電気が作られます。
この仕組みを知ると、光が単に「明るくするもの」ではないことが見えてきます。

太陽光発電は、太陽の熱を使っているのではない

太陽光発電と聞くと、太陽の熱を利用しているように感じるかもしれません。
しかし、太陽電池が主に利用しているのは、熱ではなく光です。
曇りの日でも発電量は減るものの、光が届いていれば発電できます。 反対に、気温が高ければ高いほど発電量が増えるわけでもありません。 一般的な太陽電池は、温度が上がりすぎると発電効率が下がることがあります。
太陽電池が必要としているのは、暑さではなく、光が運んでくるエネルギーなのです。

光が半導体の中の電子を動かす

太陽電池の主な材料には、シリコンなどの半導体が使われています。
半導体の中には電子がありますが、何もしなければ自由に流れて電気になるわけではありません。
そこに光が当たると、電子が光のエネルギーを受け取り、動ける状態になります。
そして、太陽電池の内部に作られた電気的な仕組みによって、電子が一定方向へ流れます。

この電子の流れが電流です。 
流れを簡単に整理すると、次のようになります。

 ①太陽の光が半導体に当たる。
 ➁光のエネルギーを電子が受け取る。
 ➂電子が動けるようになる。
 ➃電子が一定方向へ流れる。
 ➄その流れを電気として利用する。

ここで大切なのは、光そのものが電子に変身するわけではないということです。
光が運んできたエネルギーが電子に渡され、電子が動くことで電気が生まれます。

光は、エネルギーを運んでいる

多くの人にとって、光は「明るくするもの」です。
しかし、明るく見えることは、光の働きの一つにすぎません。
光は物を温めます。
植物に光合成をさせます。
紫外線は皮膚に作用し、日焼けを起こします。
強いレーザー光なら、物を焼いたり切断したりすることもできます。

これらが起こるのは、光がエネルギーを運んでいるからです。
私たちが「明るい」と感じるのも、光が目に入り、網膜の細胞を反応させているためです。
つまり、明るさそのものが光の正体なのではありません。
光が目に届いたとき、人間がその働きを明るさとして感じているのです。

光は物質ではないが、何もないものでもない

光は、石や水のような物質ではありません。 そのため、光は無機物にも分類されません。
無機物とは、金属や水、岩石などの物質を分類するときに使う言葉だからです。
光は物質ではありませんが、何もないわけでもありません。
空間を進み、エネルギーを運び、物質に当たると変化を起こします。
速度や波長、エネルギーも測定できます。

手ではつかめなくても、確かに存在し、現実の物に作用しているのです。

紫外線や赤外線も光の仲間

私たちが普段「光」と呼んでいるのは、主に目に見える可視光線です。
しかし、その外側には、目に見えない光もあります。
赤外線や紫外線です。
赤外線は熱として感じやすく、紫外線は皮膚や目に影響を与えます。
日焼けを起こす紫外線を、普段の光とは別物だと思っている人も多いでしょう。
しかし、可視光線も赤外線も紫外線も、すべて電磁波の仲間です。
人間の目に見える範囲が、ごく一部にすぎないのです。

太陽電池は、光の力を見える形にする装置

光は手でつかめません。 しかし、太陽電池に光を当てると電流が生まれます。その電流は測定でき、機械を動かすこともできます。
その意味で太陽電池は、「光が本当にエネルギーを持っていることを、電気として見せてくれる装置」ともいえます。
さらに現在では、光を使って情報を運ぶ光通信や、電気と光を組み合わせる光半導体、光電融合といった技術も研究されています。
詳しい仕組みは別の記事で取り上げますが、出発点にある考え方は同じです。

まとめ

太陽光発電は、太陽の熱で発電しているのではありません。
光が半導体に当たり、そのエネルギーを電子に渡すことで、電子が動き、電流が生まれます。
私たちは光を「明るくするもの」と考えがちですが、実際の光は、物を温め、皮膚や植物に作用し、電子を動かすエネルギーを運んでいます。

太陽光発電の仕組みを知ると、光は単なる明るさではなく、現実の物質を動かし、変化させる存在だということが分かります。

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