システム開発は技術だけではない|FEDが教えてくれる「利用者目線」の重要性

AIと未来

最近、IT業界で「FED」という言葉を見かける機会が増えてきました。

FEDとは「Front End Development(フロントエンド開発)」の略で、利用者が実際に見る画面や操作する部分を作る開発のことです。ログイン画面、入力フォーム、検索ボタン、スマートフォン向け画面などが代表例です。

一見すると「画面を作る仕事」のように思えますが、FEDが注目されている背景には、システム開発の考え方そのものの変化があります。

「動けばいい」から「使いやすい」へ

以前のシステム開発では、「正しく動くこと」が何よりも重視されていました。

もちろん、今でもそれは大前提です。動かないシステムでは仕事になりません。

しかし現在は、動くことは当たり前になり、そのうえで「使いやすいか」「迷わず操作できるか」「ストレスなく利用できるか」が問われる時代になっています。

同じ機能を持つシステムでも、画面が分かりやすいものと、操作に迷うものでは、利用者の印象は大きく変わります。

これは企業向けの業務システムでも同じです。どれだけ高性能でも、現場の人が使いづらいと感じれば、十分に活用されません。

SIerにも求められる利用者目線

日本では長年、SIerが企業向けシステム開発を支えてきました。

これまでは、安定性や正確性が特に重視されていました。しかし今は、それに加えて「利用者にとって使いやすいこと」も重要な価値になっています。

例えば、入力する場所が分かりにくい、エラーの意味が理解できない、画面が見づらい。
こうした小さな使いにくさが、業務効率を下げる原因になります。

だからこそ、SIerにもFEDやUI、UXの考え方が求められるようになっているのです。

利用者目線は“思いやり”から生まれる

使いやすさを考える力は、すぐに身につくものではありません。

プログラムの技術は、勉強や経験によって少しずつ身につきます。

しかし、「利用者はどこで迷うだろうか」「初めて使う人でも理解できるだろうか」「もっと分かりやすくできないだろうか」と考える力は、普段から意識していなければ育ちません。

これは言い換えれば、相手の立場に立って考える力です。

そして、システム開発における思いやりとも言えるでしょう。

目の前に利用者がいなくても、その先にいる人を想像して作れる人は、これからのIT人材として大きな価値があります。

AI時代だからこそ価値が高まる

生成AIの進化によって、プログラムを書く作業はどんどん効率化されています。
今後は、コードを書くこと自体の価値は相対的に下がっていくかもしれません。
しかし、「誰のために作るのか」「どうすれば使いやすくなるのか」を考える力は、むしろ重要性を増していくでしょう。
AIがコードを書く時代だからこそ、人を理解し、人のために考える力には大きな価値があります。

まとめ

FEDは単なる画面作りではなく、利用者目線で使いやすさを考える開発です。
AI時代だからこそ、相手の立場に立って考える力や思いやりの価値は高まっていくでしょう。
これからのIT人材には、技術力と利用者目線の両方が求められる時代になっています。

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