はじめに|「SIerって何?」からキャリアの現実まで
IT業界を目指す学生の中で、よく耳にする「SIer(エスアイヤー)」という言葉。
でも実際は、「なんとなく聞いたことがあるけど、どんな仕事?」「SESや自社開発と何が違うの?」と疑問を持つ人も多いはずです。
この記事では、SIerの基本から仕事内容、向いている人の特徴、年収の目安、AI時代の影響までをわかりやすく解説します。
就活や進路選びに役立つ情報を、学生向けに丁寧にまとめました。
SIerとは?|企業のITを支える「裏方のプロフェッショナル」
SIer(System Integrator)とは、企業の業務システムを企画・設計・開発・運用する会社や人を指します。
たとえば銀行やメーカー、病院などが「売上管理システムを作ってほしい」と依頼したときに、それを丸ごと請け負って設計〜構築するのがSIerの役割です。
大手では以下のような企業が有名です:
- NTTデータ
- 富士通
- NECソリューションイノベータ
- 日立ソリューションズ など
SIerの仕事内容|上流工程に強いが、開発は外注することも
SIerの主な業務は以下のような**「上流工程」**です:
- クライアントとの要件定義(何を作るかを決める)
- システムの設計・仕様の策定
- 外部ベンダーの選定・進行管理(プロジェクトマネジメント)
開発作業自体は、自社ではなく外注(協力会社や下請け)に出すことも多く、実際にコードを書くことは少ない場合もあります。
SIerのメリットとデメリット
✅ メリット
- 大手・安定志向に強い:上場企業や大手グループが多く、福利厚生や労働環境も整っている
- マネジメントスキルが身につく:チーム管理やスケジュール調整が主な業務
- 幅広い業種に関われる:公共系、金融、医療など多分野のシステムを経験できる
❌ デメリット
- プログラミングスキルがつきにくい:手を動かすより管理が中心
- 裁量が少ないケースも:大きなプロジェクトになるほど、役割が細かく分業される
- 下請け構造の問題:自社が元請けでない場合、意見が通りにくいこともある
SIerに向いている人・向いていない人
▶ 向いている人
- 安定した大手企業で働きたい
- 管理職やプロジェクトマネージャーを目指したい
- 人と話すのが好き、調整力がある
- 複数の業界に関わってみたい
▶ 向いていない人
- 自分でコードを書いて開発したい
- スタートアップや自社開発志向が強い
- 技術スキルをとことん磨きたい
- 決まりきった仕事より自由に作りたい
SIerの年収|新人から中堅・管理職までの目安
| キャリア年数 | 年収目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 新卒〜3年目 | 350〜450万円 | 大手は初任給が高め傾向 |
| 4〜8年目 | 500〜650万円 | リーダークラス |
| 9年目〜管理職 | 700〜1000万円以上 | PMや部長クラス |
企業規模や勤務地(東京 or 地方)によって差がありますが、日本の平均年収より高水準であることが多いです。
AI時代におけるSIerの将来性
AIの発展で「エンジニアの仕事がなくなる?」と言われることもありますが、SIerのような上流工程はすぐには代替されません。
一方で、以下の変化が予想されます:
- 単純な開発作業はAI・自動化に移行
- 企業側のITリテラシー向上により「丸投げ依頼」が減る
- 「AIを活用できるSIer」が重宝される
つまり、今後は「AIに置き換えられない力=課題発見・提案・調整」が求められます。
就活生へのアドバイス|SIerを目指すならここに注目
- 技術より「対人力」や「調整力」が評価される
- エンジニア職だけど“人と話す”ことが多い
- 「まずは安定した環境で働きたい」という人にはベストな選択肢
ただし、手を動かす開発がしたい人は、自社開発との違いをしっかり理解しておきましょう。
まとめ|「安定」か「技術」か、自分の軸で判断を
SIerは、安定・社会的信用・プロジェクト規模という点では非常に魅力的なキャリアです。
でも同時に、
- 「技術を極めたい」
- 「スタートアップで挑戦したい」
- 「手を動かしたい」
といった志向の人には、別の道(自社開発やフリーランスなど)も選択肢に入れるべきです。
まずは自分の「将来どうなりたいか」を明確にするところから、キャリアを考えてみてください。



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