前回の記事では、ChatGPT・Gemini・ClaudeといったAIを軸に、全体の構造を整理しました。
しかし企業の視点で見ると、少し違った見え方になります。
企業はAIそのものではなく、「どこで動くか」を重視している
今回はその「クラウド視点」から、AIの勢力図を整理していきます。
企業にとってAIは“機能”ではない
まず前提です。 個人がAIを使う場合は、
・使いやすい
・精度が高い
・価格
といった基準で選びます。
しかし企業は違います。
企業にとってAIは、業務システムの一部として動く存在です。
企業が見ているのはクラウド
企業は日々、
・データ
・システム
・業務環境
を扱っています。
そしてその多くはクラウド上にあります。
そのため、AIを選ぶ=クラウドを選ぶという構造になります。
クラウド市場のシェア
ここで重要なのが、クラウド自体の勢力です。
現在の世界シェアはおおよそ次のようになっています。
・Amazon(AWS)
⇒ 約30〜35%
・Microsoft(Azure)
⇒ 約20〜25%
・Google(Google Cloud)
⇒ 約10〜15%
※上記は調査会社の公開データをもとにした目安であり、時期によって変動します。
クラウドを軸にしたAI勢力図
このシェアを前提に、AIとの関係を見るとこうなります
Amazon(クラウド:AWS)
★関連AI
・Anthropic(Claude)
★特徴
・クラウド最大手
・既存企業システムとの相性が強い
・AIは「後乗り型」だが基盤が圧倒的
⇒ インフラで主導権を握る存在
Microsoft(クラウド:Azure)
★関連AI
・OpenAI(ChatGPT)
★特徴
・企業システムとの統合が強い
・Office(Word、Excel、Teams)と連携
・AIを業務に直接組み込める
⇒ AI×業務で最も強いポジション
Google(クラウド:Google Cloud)
★関連AI
・Gemini
・Anthropic(Claude)
★特徴
・データ活用・分析に強い
・検索との連携が強い
・自社AI+外部AIの分散戦略
⇒ データとAIの融合で勝負する存在
この構造の本質
ここが一番重要です。
「クラウドのシェアがそのままAIの影響力につながる」
なぜなら、企業は一度クラウドを選ぶと、
・データがそこにある
・システムがそこにある
・セキュリティもそこにある
という状態になるからです。
そのため、AIもそのクラウドに合わせて選ばれる
なぜAI企業は関係を見直しているのか?
ここで最近のニュースがつながります。
・OpenAIとMicrosoftの関係見直し
・GoogleとAnthropicの連携
これらは、クラウドへの依存を調整する動きと見ることができます。
なぜ調整が必要なのか?
・1つのクラウドに依存すると
⇒ 他の市場に広がりにくい
・自由に展開できなくなる
⇒ 成長が制限される
⇒ より多くの企業に使われるために依存を分散している
今後のAI市場はどうなる?
流れはかなり明確です。
➀短期的 ⇒ 3大クラウドの競争が続く
➁中期的 ⇒ 企業ごとに選択が分かれる
➂長期的 ⇒ マルチクラウド化
・複数クラウドを併用
・依存を分散
まとめ
・AIは単体で選ばれているわけではない
・企業はクラウドを基準に判断している
・クラウド市場は3社が主導
・そのシェアがAIの勢力に影響している
・今後は依存から分散へ進む
結論
⇒ 企業にとってAIは「ツール」ではなく「インフラの一部」


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