炎上商法は今でも通用するのか
SNSでわざと過激な発言をして注目を集める「炎上商法」。 以前は、「炎上すれば名前が売れる」「嫌われても有名になれば勝ち」と言われることがありました。 では、炎上商法は今でも有効なのでしょうか。 結論から言えば、今でも注目を集める効果はあります。 ただし、昔ほど単純に「炎上すれば儲かる」という時代ではなくなっています。
そもそも炎上商法とは?
炎上商法とは、あえて極端な発言や行動をして批判を集め、その注目を宣伝に利用する方法です。
例えば、常識外れな発言をしたり、誰かを強く批判したり、賛否が分かれるテーマをわざと刺激的に扱ったりします。 すると、批判される → SNSで拡散される → 名前が知られる → 動画や商品が見られるという流れが生まれます。
面白いのは、その人を批判している側まで、結果的には宣伝に協力してしまうことです。 「こんなひどいことを言っている人がいる」と投稿を共有すれば、それだけ多くの人に存在を知らせることになります。
昔は「炎上=アクセス増」だった
ブログや初期のSNSでは、炎上すると大量のアクセスが集まりました。 アクセスが増えれば広告収入が増え、知名度も上がります。 そのため、「悪名は無名に勝る」という考え方が成立しやすかったのです。 広告費をかけなくても、批判している人たちが勝手に拡散してくれる。 炎上を一種の宣伝方法として利用する人が出てきたのも、そのためです。 なんともおかしな仕組みです。
今でも炎上は拡散される
では現在はどうでしょうか。 実は、人間の心理そのものはそれほど変わっていません。 腹が立つ投稿や、「それは違うだろ」と思う投稿を見ると、人は誰かに伝えたくなります。 SNSにはコメント、引用、シェアがあります。 そのため、炎上によって短期間で多くの人に知られる効果は今でもあります。 むしろ、拡散するスピードだけを見れば、昔以上とも言えるでしょう。
しかし「炎上=儲かる」ではなくなった
大きく変わったのはここです。 現在は、問題のある投稿によって広告収益が制限されたり、投稿が削除されたり、アカウントが制限されたりする可能性があります。 企業案件を受けている人なら、スポンサーが離れることもあります。
つまり、昔は「炎上 → アクセス増 → 収益増」だったものが、
今は「炎上 → アクセス増 → 広告制限・スポンサー離れ・信用低下」になる可能性があるのです。
注目を集めることと、利益を得ることは別になってきました。
今は「炎上寸前」が増えている
そこで最近よく見かけるのが、完全に炎上させるのではなく、「反論したくなる投稿」です。
例えば、「大学なんて行く意味がない」「資格を取る人ほど仕事ができない」「AIを使わない人は10年後仕事がない」といった極端なタイトルです。 思わず「いや、それは違うだろ」と言いたくなります。 ただ、実際に中身を読むと、それほど極端なことは言っていない場合もあります。 つまり目的は炎上そのものではなく、人の感情を動かして反応してもらうことなのです。
現代型の炎上商法は「怒らせる」より「反応させる」
現代の炎上商法は、「怒らせる」ことよりも、「反応させる」方向へ変わってきているように感じます。 「怒り、驚き、違和感、反論」こうした感情が生まれると、人はコメントしたり、引用したり、誰かに伝えたりします。 完全な炎上はリスクが高い。 だからこそ、炎上しないギリギリのところで議論を起こすという方法が使われるようになっています。
知られることと信用されることは違う
炎上は今でも人を集める力があります。 しかし、短期間でフォロワーや再生数が増えても、長期的な信用まで得られるとは限りません。 SNSでは過去の発言も残ります。
仕事を依頼する側や企業から見れば、「この人と関わって大丈夫か」という判断材料にもなります。
そのため今は、「どれだけ多くの人に知られたか」よりも、「その後、どれだけ信用されたか」の方が大切なのではないでしょうか。 炎上商法は今でも使えます。 ただし、昔よりもずっと、割に合わない方法になってきているのかもしれません。



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