「もうAIがコードを書けるなら、プログラミングっていらないのでは?」
ChatGPTなどの生成AIが話題になる中で、そんな声を聞くことが増えました。
確かに一見すると、コードを書くこと自体はAIが代わってくれるように思えます。
でも、それでもなお、子どもたちにコーディングスキルを学ばせる価値は変わりません。
むしろAI時代だからこそ、“人間が持っているべきスキル”としての価値が高まっているのです。
🤖 AIがあるからこそ、理解できる人の価値が高まる

ChatGPTが書くコード。実は誰かが目的を示し、意図を伝えたときに初めて意味を持ちます。
「エラーを直して」「ボタンを押したら画面が切り替わるようにして」などの指示がなければ、AIは何もできません。
このとき、人間に求められるのは
✅ どんな仕組みで動いているのか
✅ 何が問題で、どこをどう変えればよいのか
という構造の理解力と問題解決力です。
つまり、「コードが書けるか」よりも、「コードを読めて理解できるか」が重要。
その土台をつくるのが、まさに子どものうちに身につけるコーディングスキルなのです。
🧑💻 コーディングは「プログラマーになるため」だけのものじゃない

多くの保護者の方が抱える不安はこうかもしれません。
「うちの子が将来プログラマーになるわけじゃないし…」
実は、今やプログラミングはあらゆる職業の基礎リテラシーになりつつあります。
たとえば:
- 商品企画で「アプリと連動させたい」となったとき
- 営業職で「業務効率をスクリプトで自動化」したいとき
- マーケティング職で「データを処理して可視化」したいとき
どれも“コーディング的な視点”があれば実現できます。
さらに、AIを正しく使いこなすためには「しくみの理解」が不可欠。
そのしくみの入口こそが、コーディングなのです。
💡 「コーディングができる子」は、AIと協力できる子

AIと人間の理想的な関係は「AIをうまく使いこなせる人になること」。
これは、大人になってから急に学べるものではありません。
小学生のうちから、
- 試行錯誤する
- エラーに向き合う
- 少しずつ改善する
という経験を通して、「自分で問題を解決する力」が養われます。
これはまさに、AI時代に一番求められる力です。
🧭 まとめ|AIがあるからこそ、「コーディングを学ぶ意味」は深まっている

AIがあるからこそ、プログラミングは人間にとって不要になる…
——そんな考えは、一見もっともらしく聞こえます。
でも現実はむしろ逆で、
AIを正しく使いこなすためには、コードの基本を理解しておく必要があるのです。
「子どもにプログラミングなんて…」と思っていた方にこそ、
今あらためて「コーディングスキルを学ばせる意味」を感じていただけたらと思います。
🔗 関連リンク
- 🧩【前回記事】「AIでプログラミング不要?」それでも国が子どもにプログラミングを勧める理由とは?
→ プログラミング教育の背景と国の狙いを解説した記事
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