前回の記事では、マクドナルドの公式アプリを例に、
私たちが気づかないうちにAIが使われているという話をしました。
では、この話は「企業のサービス」だけのものなのでしょうか。
実はそうではありません。
学校教育の現場でも、同じような変化が静かに始まっています。
今回は、「学校×AI」というテーマを、
怖がらせず、できるだけフラットに整理してみたいと思います。
学校教育にもAIはすでに入り始めている
「AIを本格的に導入している学校は、まだ少ないですよね?」
そう感じる人も多いと思います。
確かに、ロボットが先生の代わりをしているわけではありません。
しかし、見えないところでは、AI的な考え方がすでに使われています。
ポイントは、
👉 AIが“決める”のではなく、“気づきを増やす”ために使われている
という点です。
気づかれないAI①|学習履歴の分析
今の学校や学習サービスでは、次のようなデータが当たり前に集まっています。
- テストの結果
- 課題の提出状況
- 学習にかかった時間
- どこで間違えやすいか
これらは昔から存在していました。
ただ、人の目だけで全部を見るのは難しかったのです。
そこで登場するのが、AI的な分析です。
- この生徒は、ここでつまずきやすい
- この単元は、理解に時間がかかっている
こうした傾向を、数字として“見える化”する役割を果たします。
AIは「先生の代わり」ではない
ここで誤解してはいけないのは、
AIが成績や評価を決めているわけではないという点です。
最終的に判断するのは、あくまで先生です。
AIは、
「先生が気づくための材料を増やす存在」
いわば、補助輪のような役割だと考えると分かりやすいでしょう。
気づかれないAI②|教材や問題の出し分け
最近では、学習アプリやオンライン教材で、
一人ひとり違う問題が出てくることがあります。
- 得意な子には、少し難しい問題
- 苦手な子には、基礎を固める問題
これは、前回紹介した
マクドナルドのクーポンの出し分けと、とてもよく似ています。
「この人には、これが合いそうだ」
その考え方自体は、学校でも同じなのです。
押しつけではなく「選択肢の提示」
大切なのは、
AIが無理に何かをやらせているわけではない、という点です。
- おすすめは出る
- でも、やるかどうかは本人次第
この構造も、私たちが普段使っているサービスと同じです。
気づかれないAI③|出席・行動データ
出席や欠席、遅刻といった情報も、
今ではデータとして蓄積されています。
- 欠席が増えてきている
- ログイン頻度が下がっている
こうした変化を、早めに察知できれば、
大きな問題になる前に声をかけることができます。
AIは、問題を指摘するためではなく、
支援を早めるために使われる可能性を持っています。
これは管理社会?それとも支援?
「データで管理されるのは、ちょっと怖い」
そう感じる人もいるでしょう。
ただ、ここで大事なのは、
AIは単独で人を評価していないという点です。
- 判断は人がする
- AIはあくまで参考情報
そして何より重要なのは、
知らないまま使われることが一番のリスクだということです。
まとめ|AIは「避けるもの」ではなく「理解するもの」
AIは、もう学校にも入り始めています。
ただし、それは派手な形ではありません。
- いつの間にか使われている
- 便利さが先に来る
- 後から「そうだったのか」と気づく
前回のマクドナルドの例と、まったく同じ構造です。
だからこそ大切なのは、
使う・使わないを決めることではなく、
どう向き合うかを知ることなのです。
次回予告
では、学校以外ではどうでしょうか。
動画配信、ネットショッピング、就職活動――
私たちが「自分で選んでいるつもり」の場面にも、
AIは静かに入り込んでいます。
次回「日常サービスに広がる「レコメンドAI」|私たちは本当に自分で選んでいるのか?」では、日常サービスに広がる「気づかれないAI」を、さらに具体例で見ていきます。



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