資格試験の勉強をしていると、よくこんな疑問が浮かびます。
「これって、将来ほんとに使うの?」
「仕事で役に立つ気がしないんだけど…」
正直に言えば、この感覚はとても自然です。
むしろ、そう感じられるということは「ちゃんと考えている証拠」でもあります。
私自身も、学生や社会人の方から、何度もこの質問を受けてきました。
「今の自分」で役に立つかどうか、で考えてしまう落とし穴
多くの場合、この疑問は
「今の自分の視野」で役に立つかどうか
という基準で判断してしまうところから生まれます。
でも、ここにひとつ大きな落とし穴があります。
今の自分が見えている世界は、
これまでに知ったこと・触れたことの範囲でしかありません。
つまり、
- 知らない世界
- まだ経験していない仕事
- 将来関わるかもしれない分野
これらは、そもそも「役に立つかどうか」を正しく判断できない状態なのです。
「役に立つ」より先に起きていること
一見すると、本筋から外れているように見える勉強でも、
実はこんな変化が起きています。
- 新しい言葉を知る
- 今まで聞いたことのない考え方に触れる
- 「こんな分野があるんだ」と気づく
これらはすぐに成果としては見えません。
でも確実に、自分の世界を少し広げています。
そして不思議なことに、
知らなかったものを知った瞬間から
人は「興味を持てる状態」になります。
知識は「使うため」だけにあるわけじゃない
資格試験というと、
「合格する」「仕事で使う」という目的が強調されがちです。
もちろん、それも大切です。
でも、知識の価値はそれだけではありません。
- 興味のアンテナが増える
- 他人の話が理解できるようになる
- 将来の選択肢に“名前”が付く
これらはすべて、
知っているからこそ起こる変化です。
知らなければ、そもそも選択肢として存在しなかった世界です。
一見ムダに見えることが、後から意味を持つこともある
あとから振り返って、こう思う人は少なくありません。
「あのとき勉強したこと、
直接は使ってないけど、考え方のベースになってるな」
- 論理的に考える癖
- 用語に抵抗がない感覚
- 初見の話題でも拒否しない姿勢
こうしたものは、履歴書には書けません。
でも、社会に出てから確実に差が出る部分です。
「役に立たないかも」と思う勉強ほど、価値があることもある
皮肉な話ですが、
「今すぐ役に立つと分かる勉強」
よりも、
「よく分からないけど、とりあえず知っておく勉強」
のほうが、
あとで大きな意味を持つこともあります。
なぜならそれは、
今の自分の枠を少し超えているからです。
勉強の本当の価値は「未来の自分」が決める
勉強している最中に、
すべての意味が分かる必要はありません。
むしろ、
- 今はピンとこない
- でも、何か引っかかる
- 少し世界が広がった気がする
それで十分です。
その小さな引っかかりが、
数年後の選択や判断を支えていることもあります。
まとめ:遠回りに見える道が、世界を広げる
資格に限らず、新しいジャンルやカテゴリーに触れることは、
一見すると遠回りに見えるかもしれません。
でもそれは、
- 視野を広げ
- 興味の幅を増やし
- 目標が生まれる土壌をつくる
とても大切な時間です。
「今すぐ役に立つかどうか」だけで切り捨てず、
世界を広げる経験として勉強を捉える。
そんな視点を持てると、
学ぶことそのものが、少し楽に、少し前向きになるはずです。


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