AIが進化すれば、人間の言葉はいらなくなる?
ChatGPTのようなAIが日常に入り込んできた今、
こんなふうに思う人もいるかもしれません。
「AIが文章を書いてくれるなら、もう人間が言葉を考える必要ないのでは?」
でも実はその逆。
AIが進化するほど、人間には“言語化力”がより一層求められるようになっているのです。
AIは「言葉で動く」から
まず押さえておきたいのは、AIは“言葉の指示”で動くツールだということ。
- ChatGPT
- 画像生成AI
- AIチャットボット
- 自動要約や翻訳ツール
これらすべて、**「どういうふうに動いてほしいか」=命令(プロンプト)**を言葉で伝える必要があります。
つまり、使いこなすには「正確な言語化力」が必須というわけです。
言葉があいまいだと、AIは迷子になる
人間なら「空気を読んでくれる」こともありますが、AIは違います。
たとえば:
🗨「レポートっぽい文章、まとめて」
→ どの情報を使って? 何文字? どんな口調?
🗨「イラストっぽくして」
→ 漫画? ゆるキャラ? 写実的?
このように、あいまいな言葉ではAIはうまく動いてくれません。
言語化力は「問いをつくる力」でもある
AIを使う上で重要なのが、**問いの設計(プロンプト設計)**です。
たとえば、
🟩 悪い問い:「何かいいアイデアない?」
🟦 良い問い:「中学生向けに、プログラミングの楽しさが伝わるような1分の説明を考えて」
このように、条件・目的・対象を具体的に言語化できるかどうかで、
AIから得られる“答えの質”が大きく変わります。
使いこなす人は「考える→伝える→試す」のサイクルが早い
言語化力のある人は、AIとのやりとりもスムーズです。
- やってほしいことを整理し
- 言葉にしてAIに伝え
- 結果を見て、修正や改善ができる
この**「対話型の思考」ができる人**は、AI時代の仕事や学習でどんどん差がつきます。
実際の現場でも「言語化できる人」が重宝されている
- IT業界では、**要件定義(何を作るかの説明)**ができる人が高評価
- 学校や大学では、レポートや意見文で論理的に考えを伝える力が重視
- 就活でも、**「あなたの考えを聞かせてください」**という問いが増加中
つまり、AIが台頭しても、“言葉で考え、伝える力”の価値は下がるどころか上がっているのです。
保護者や先生ができるサポートとは?
子どもや学生に「言語化力を育ててほしい」と思うなら、
AIを活用しながら、こんな問いかけをしてみましょう。
- 「何を伝えたいのか、一言で言うと?」
- 「その答えを出すには、どんな情報が必要だった?」
- 「もしAIに頼むなら、どうお願いする?」
こうしたやりとりが、自然と言語化力を育てていくきっかけになります。
📌まとめ:AIがいる時代だからこそ、「言葉にする力」が武器になる
- AIは“言葉”で動く時代の相棒
- あいまいな言葉では動かない=伝える力が求められる
- 問いを作る力・考えを言葉にする力が、これからの時代の「思考力」になる
次回予告|シリーズ第3回
👉 「AI時代の言語化力は“ここ”が違う!従来との違いを解説」
昔からある“話す・書く力”と、これから必要になる“AI時代の言語力”との違いを、わかりやすく紹介します!
コメント