心を閉ざす子どもに、どう声をかける?
【このシリーズについて】
この記事は「子育て・心がしんどい日のヒント集」シリーズの1本です。
感情の伝え方や親子関係の見直しに役立つヒントを紹介しています。
はじめに|子どもにこう言われて、ショックを受けたことはありませんか?
「どうせ言っても無駄でしょ」
「どうせまた怒るんでしょ」
「言ったって意味ないよ」
こんな言葉を子どもに言われて、
「信頼されてないのかな…」「私の伝え方が悪かったのかな…」と落ち込んだ経験はありませんか?
でも実はこの言葉、「親を傷つけたい」わけではなく、“自分の気持ちを守る”ための防御反応なのです。
子どもが「どうせ無駄」と感じるとき、心の中で何が起きている?
- 過去に話を聞いてもらえなかった経験がある
- 自分の気持ちを言葉にするのが苦手
- 怒られそう・否定されそうで怖い
- 頑張って伝えたのに変わらなかった経験がある
▶ 「無駄」と口にすることで、失望や傷つきを避けようとしているサインとも言えます。
親ができる“信頼の立て直し方”5つのステップ
① 否定せずに、まずは受け止める
NG:「そんなことないでしょ!」
OK:「そう思っちゃったんだね」
▶ 子どもの言葉を**“訂正”する前に、“気持ち”を受け止める**のが第一歩です。
② 「そう感じた理由」を静かに尋ねてみる
▶「どうしてそう思ったのか、よかったら教えてくれる?」
▶「前に何かあった?」
無理に答えさせなくてOK。
“聞く姿勢”があることで、「この人はちゃんと向き合ってくれる」と感じられます。
③ 「伝えてくれてありがとう」を伝える
子どもがどんな言葉であれ、“本音”を出してくれたことは信頼の芽です。
▶「言いにくいことを言ってくれてありがとう」
▶「教えてくれて助かったよ」
「伝えても大丈夫な人」という安心感が、次のコミュニケーションにつながります。
④ 「親も変わるつもりがある」と伝える
▶「たしかに私も、ちょっと感情的になってたかもね」
▶「じゃあ、もっと○○していくようにするね」
大人の側から歩み寄る姿勢を見せることで、子どもも自分の態度を見直すきっかけになります。
⑤ 少し時間を置いて、さりげなく話しかける
すぐに関係を修復しようと焦らず、
日常の中で少しずつ信頼を取り戻していく方が効果的です。
▶ たわいない話題でもOK。「ふだん通り」が信頼の回復に効きます。
おわりに|“言ってもムダ”を“言ってよかった”に変えるために
「どうせ言っても無駄」
それは、「本当はわかってほしいけど、どうせ伝わらない」という諦めの気持ちの裏返し。
だからこそ、受け止めてくれる人に出会えたとき、
子どもの心は、そっと開いていきます。
親も完璧じゃなくていい。
“何度でも聞くよ”という姿勢こそが、信頼の土台になるのです。
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