【このシリーズについて】
この記事は「子育て・心がしんどい日のヒント集」シリーズの1本です。
感情の伝え方や親子関係の見直しに役立つヒントを紹介しています。
はじめに|「また怒ってしまった…」と自己嫌悪していませんか?
子育てをしていると、つい怒りの感情が爆発してしまうこと、ありますよね。
- 朝の支度が遅い
- 宿題をやらない
- 何度言っても同じことを繰り返す…
「そんなことで怒らないようにしよう」と思っていても、ついカッとなってしまい、あとで自己嫌悪に…という保護者の方はとても多いです。
そんな時に役立つのが「アンガーマネジメント(怒りの感情との付き合い方)」です。この記事では、子どもへの教育やしつけにも使えるアンガーマネジメントの基本と、家庭でできる実践法をご紹介します。
アンガーマネジメントってなに?
アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた心理教育プログラムです。
怒りを抑え込むのではなく、「怒る必要があること」と「怒らなくていいこと」を見分け、冷静に対応できる自分になるための考え方と技術です。
つまり、「怒らない人になる」のではなく、“怒っても後悔しない自分”を目指す方法なのです。
なぜ親こそアンガーマネジメントが必要なの?
子どもはまだ感情をコントロールする力が弱く、大人の対応によって安心もすれば、萎縮もします。
そして何より、子どもは**「親の感情の動き方」を見て育ちます。**
もし毎日怒鳴っていると、それが子どもにとっての“普通”になります。
逆に、感情をうまく伝える姿を見せることで、子どもも自分の感情を上手に扱えるようになります。
つまり、アンガーマネジメントは「しつけ」ではなく「子どもへの感情教育」の一部としても役立つのです。
家庭でできる!3つのアンガーマネジメント実践法
① まずは「6秒」待ってみる
怒りのピークはたったの6秒間。
その間、深呼吸をする・水を飲む・その場を離れる…など、反射的な怒りを抑える時間をつくることが大切です。
▶ 例:「今は頭にきてる。でも6秒だけ落ち着いてから話そう」と意識するだけでも違います。
② 怒りに点数をつけてみる(10点満点法)
「今の怒りは何点?」と、自分の怒りに点数をつけることで、冷静に客観視できます。
▶ 例:「宿題忘れた…けど10点中4点の怒り。言えば済むレベルだな」
これは**「本当に怒るべきことか?」を見極める練習**になります。
③ “こうあるべき”の基準を柔らかくする
「◯歳なんだから」「何度言ったらわかるの」など、親が無意識に持っている“正しさ”の基準が怒りの引き金になります。
▶ 一度立ち止まって、「本当に今、この子にそれを求めるべきか?」と問い直すクセをつけましょう。
うまくできなくて当然。大切なのは“練習”
アンガーマネジメントは、一朝一夕でできるようになるスキルではありません。
でも、「怒ることに罪悪感を持たなくていい」「うまく付き合えばいい」と思えるようになるだけで、子育てはぐっとラクになります。
まずは自分の感情を振り返り、「何に怒りやすいか」を知ることから始めてみましょう。
おわりに|子どもと一緒に“感情の練習”をしよう
アンガーマネジメントは、大人のためのスキルでありながら、**子どもと一緒に練習できる“感情のトレーニング”**でもあります。
「イライラしたとき、どうしたらいいか?」を、親が実践しながら教えることが、子どもにとって最高の教育になります。
「怒らない子育て」を目指すのではなく、
「怒りを上手に伝えられる親子関係」を目指してみませんか?
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