「まず第一に」って、なんとなく言っちゃう…
- 「まず第一に、お礼を申し上げます」
- 「まず第一に確認したいのは…」
どちらも、スピーチやプレゼン、会議などでよく聞く表現ですよね。
でも実はこの「まず第一に」、意味が重なった重複表現なんです。
✅「まず」も「第一に」も“はじめに”という意味
それぞれの言葉の意味を見てみると…
- 「まず」=最初に、第一に
- 「第一に」=順序として一番はじめ
つまり、「まず第一に」は、
“最初に最初に”と2回言っている状態です。
❌ NG例 vs ✅ OK例
NG表現 | 改善例 |
---|---|
まず第一にお伝えしたいのは… | 第一にお伝えしたいのは…/まず、お伝えしたいのは… |
まず第一に優先すべき点は… | 優先すべき点は…(順序は段落で示せばOK) |
「まず」or「第一に」どちらか一方で十分ということですね。
🤔 なぜよく使ってしまうのか?
- 「話をきちんと構成している感」が出る
- 「とりあえず最初に何か言わなきゃ…」というクセで口をついて出る
- スピーチの決まり文句的に使われていて違和感がなくなっている
🧹 話し出しの表現こそ、スマートに
- 書き言葉では「第一に」「最初に」など簡潔な方が明快
- 話し言葉でも、「まずはじめに」程度で十分構成感は伝わる
- 箇条書きや段落で順番が見える場合は、言葉での順序強調を省く方が読みやすい
📝 まとめ|構成感と過剰な強調のバランスを意識しよう
「まず第一に」は、丁寧に伝えたいという気持ちのあらわれですが、
文法的には意味が重複してくどく感じられる表現です。
🎙️ 話し言葉では“あえて重ねて構成感を出す”使い方もあります。
ですが、文章では読みやすさ重視で、「まず」「第一に」「最初に」などどれか1つに絞るのがベター。
話し出しや導入こそ、“スッと入れる言葉”を選びたいですね。
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