ジャーナリングは「思いついたことを書くだけ」のように見えて、
実は 脳の混乱・気持ちの迷い・行動の停滞・未来への不安 をまとめて整えてくれる
とても強力な“メンタルメンテナンスの技術”です。
このシリーズでは、ジャーナリングが持つ5つの力を
「どんなときに使い、何がどう良くなるのか」
という視点でわかりやすく紹介してきました。
この記事では、
シリーズ全体を読み返さなくても理解できるように、
5つの力を ひとつの記事に完全にまとめて 解説します。
🟨 第1の力:ストレスや不安を“簡単に手放す”力(ブレインダンプ)
🔍 こんな状態の人に向いている
- 頭の中がずっと考えごとでいっぱい
- 気づいたら同じ不安を何度も繰り返し考えてしまう
- 何が原因かわからないけど心が落ち着かない
- やることが多く、脳がパンクしそう
✨ 効果
ブレインダンプは 脳のRAM(作業メモリ)の解放。
頭の中にあるものを全部書き出すことで、
脳は「これはもう覚えておかなくていい」と判断し、
考えすぎのループが止まります。
🧠 脳のどんな問題を改善する?
- 考えすぎによる情報渋滞
- 不安のループ
- 思考の過負荷(オーバーロード)
📝 書き方の例
- 今日のミスがずっと気になっている
- あの時、違う言い方をした方がよかった気がする
- 何が不安なのか自分でもよくわからない
- とにかくモヤモヤしている
抽象的でもOK。
「今、頭の中にある言葉」が書かれていれば十分です。
🟨 第2の力:モヤモヤした気持ちをやわらげる力(感情ジャーナリング)
🔍 こんな状態の人に向いている
- 理由のわからないイライラがある
- 気持ちが重い
- 悲しさ・不安・焦りがごちゃ混ぜ
- 気分に振り回される
✨ 効果
感情に“名前”をつけることで、
脳はその気持ちを「処理できる情報」として扱えるようになります。
すると、
感情の強さが自然に弱まり、モヤモヤがやわらぐ。
🧠 脳のどんな問題を改善する?
- 扁桃体の過剰反応(漠然とした不安)
- 気分の乱高下
- 感情の渋滞
📝 書き方の例
- 今日はなんだかずっとイライラしている
- 本当は悲しいだけなのかもしれない
- どうして落ち込んでいるのか知りたい
- 嫌だった出来事が頭から離れない
感情を書く=心のデトックス。
🟨 第3の力:本音を見つける力(問いかけジャーナリング)
🔍 こんな状態の人に向いている
- 「結局、自分はどうしたいの?」と思うことが多い
- 迷いが多く、決断に時間がかかる
- 周りに合わせすぎて疲れる
- やる気が急に落ちる
✨ 効果
問いを投げると、
脳はその問いに答えようとして “本音” を見つけてくれます。
- わたしが本当に望んでいることは?
- 無理していない?
- 今いちばん大事なことは?
などの“心の声”が浮かび上がる。
🧠 脳のどんな問題を改善する?
- 他者基準になりすぎる傾向
- 気持ちの優先順位が不明
- 判断疲れ(デシジョン・ファティーグ)
📝 書き方の例
- 本当は何を大切にしたい?
- 今日いちばん良かった瞬間はどんな場面?
- やめたいのに続けていることは?
- 逆に、続けたいのにできていないことは?
問いかけるだけで“自分軸”が戻ってきます。
🟨 第4の力:続けたいことが続く力(習慣・行動ジャーナリング)
🔍 こんな状態の人に向いている
- ダイエットが続かない
- 勉強の習慣がつかない
- 三日坊主を卒業したい
- 行動が安定しない
✨ 効果
行動ジャーナリングは、
“できた証拠”を見える化すること。
すると脳は
「わたしは続けられる人だ」と再学習し、
行動が安定しやすくなる。
🧠 脳のどんな問題を改善する?
- 変化への抵抗(ホメオスタシス)
- 自己否定からくる行動ストップ
- やる気依存タイプの習慣化の失敗
📝 書き方の例
- 今日は10分だけ運動できた
- 英単語を5個だけ覚えた
- 体重を記録した
- 昨日より確実に少しだけ前に進んだ
大事なのは「小さく続いた証拠」を積むこと。
🟨 第5の力:なりたい自分を描く力(未来ジャーナリング)
🔍 こんな状態の人に向いている
- 将来の方向性がぼんやりして不安
- 目標を立てても続かない
- なりたい自分がわからない
- 行動が散らかりがち
✨ 効果
未来を文字にすると、
脳はその未来を“実現すべき方向”として認識し、
行動が自然と揃ってくる。
🧠 脳のどんな問題を改善する?
- 将来の不透明さから来る不安
- モチベーションの不安定さ
- 目標の抽象度が高すぎる問題
📝 書き方の例
- 1年後、どんな毎日を過ごしていたい?
- 来月、できるようになっていたいことは?
- 未来の自分は何に感謝していると思う?
- どんな働き方をしていたい?
「未来の解像度」を上げるだけで、今日の行動が変わる。
🟨 5つの力の使い分け早見表
| 悩みの状態 | 使うべきジャーナリング |
|---|---|
| 頭の中がうるさい/考えすぎ | 第1回:ブレインダンプ |
| 気持ちが重い/イライラ | 第2回:感情ジャーナリング |
| 自分の本音がわからない | 第3回:問いかけジャーナリング |
| 続けたいのに続かない | 第4回:行動ジャーナリング |
| 将来の方向性が不安 | 第5回:未来ジャーナリング |
🟨 まとめ|書くことは“心のメンテナンス”であり、人生の整え方
ジャーナリングは
“書くことで心を整理していく技術”です。
- 頭が軽くなる
- 気持ちがやわらぐ
- 本音が見える
- 行動が安定する
- 未来が整う
この5つの力は、
どれも 今日から3分あればできる シンプルなメソッド。
迷ったとき、疲れたとき、前に進みたいとき、
ノートを開いて数行書くことから、人生はゆっくり整っていきます。



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