AI時代の必須スキル|言語化力 実践編 第4回
はじめに
「AI時代の必須スキル|言語化力」シリーズの実践編では、家庭で子どもの言語化力を育てるための方法をご紹介しています。
前回(第3回)では、スマホやゲームをポジティブに活用する方法を取り上げました。
今回は、子どもが失敗やケンカをしたときに、どのように“感情を言葉にする力”を育てられるかについて考えていきます。
子どもは感情を「体」で表す
子どもはまだ語彙が十分でなく、イライラすると泣いたり黙ったりしてしまうことがあります。
でも、これは「言葉にできない」だけで、内側には確かに強い感情があるサイン。
その感情を大人がどう引き出すかが、言語化力を伸ばす第一歩になります。
感情に名前をつける
まずは、子どもが感じていることに ラベル(名前)を与える ことから始めましょう。
例:
- 「悔しかったんだね」
- 「びっくりして怖かったんだね」
- 「できたとき嬉しかったんだ」
親が言葉を添えることで、子どもは「これが“悔しい”って気持ちなんだ」と理解しやすくなります。
失敗を“物語”にする
失敗した経験はネガティブに感じがちですが、言語化によって学びに変えられます。
- 「どこでうまくいかなかった?」
- 「次に同じことがあったらどうする?」
と会話を進めると、子どもはただ落ち込むだけでなく、次に活かすための考え方を身につけられます。
ケンカを“言葉の練習”にする
友達やきょうだいとのケンカも、実は言語化力を育む機会です。
- 気持ちを整理する練習:「そのとき、自分はどう思った?」
- 相手の気持ちを想像する:「お友達はどんな気持ちだったかな?」
- 解決策を考える:「次からはどうしたらいいかな?」
対話を通じて、ただ感情を発散するのではなく、自分と相手の気持ちをことばで結びつける力が養われます。
親が見せる「言葉のモデル」
子どもは親の言動をよく観察しています。
- 「今日は仕事でこういうことがあって、ちょっと緊張したよ」
- 「でも、こう考えたら少し楽になったんだ」
と、自分の感情や思考をオープンに語る姿を見せることで、子どもも真似しやすくなります。
まとめ
失敗やケンカは、子どもにとって 「自分の気持ちを言葉にする練習の場」 です。
保護者がじっくり聞き、言葉を添え、共感することで、子どもは少しずつ自分の内面を表現できるようになります。
AI時代を生きるうえで欠かせない言語化力を、家庭の中で楽しく育んでいきましょう。
次回予告|実践編 第5回
👉 🌏 将来につながる“言語化力”|面接・学び・人間関係で生きる力
子どもが成長したとき、言語化力はどんな場面で役立つのでしょうか?最終回では、進学や将来のキャリアにもつながる力について考えます。
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