「承認欲求」って、昔からあるはずなのに…
「最近の子は承認欲求が強い」
そんな声を耳にする機会が増えていませんか?
でも、子どもが「誰かに認めてほしい」と思う気持ちは、
実は何も今に始まったことではありません。
では、なぜ「いま」、これほどまでに承認欲求が話題になっているのでしょうか?
📌 理由①|“数字で評価される社会”になったから
SNSやアプリでは、「いいね」「フォロワー」「再生回数」など、
“どれだけ注目されているか”がすぐに数値でわかる時代になりました。
- 目に見える数字は、子どもたちにとって自己評価の物差しになりやすく、
- 数字が低いと「自分はダメなんじゃないか」と感じることも。
昔は「人気者」は曖昧な存在でしたが、今は数値で比べられてしまうのです。
📌 理由②|“自己肯定感”という概念が広まったから
ここ数年、「自己肯定感」という言葉が学校・家庭・メディアで頻繁に使われるようになりました。
- 「自分を大切にする」
- 「ありのままの自分を認める」
この考え方が広まる一方で、それを**支える土台としての“承認欲求”**にも注目が集まりました。
✔ 自分を肯定するには、まず“誰かに認めてもらう経験”が必要だから。
こうした心理的な構造に注目が集まり、「承認欲求」という言葉が一般にも広まっていったのです。
📌 理由③|“気持ちを言語化する文化”が進んだから
今の子どもたちは、自分の感情や気持ちを
「エモい」「無理ゲー」「承認欲求高め」などと言葉で表現する力を持ち始めています。
SNSやYouTube、LINEなどでのやりとりは、
**感情をそのまま投稿・共有できる“言語化の場”**です。
その中で、「承認欲求」という言葉は
**身近で使いやすい“自分の気持ちを説明するワード”**として定着しました。
📌 理由④|「見てもらえる機会」が減ったから(コロナやリモートの影響も)
近年、コロナ禍やオンライン学習などにより、
リアルな場で認められる機会が減った子どもたちも多くいました。
- クラス全体の中で誰かにほめられる場面が減った
- 家族も仕事やストレスで余裕がなく、子どもに目を向けづらかった
こうした状況が続いたことで、「誰かに見てほしい」気持ちが強まった=承認欲求の表面化につながったのです。
👀 承認欲求が「悪いこと」のように語られるけれど…
最近では、SNSに熱中する子や炎上する投稿を見て、
「承認欲求が暴走している」と言われることもあります。
でも、承認欲求そのものは悪ではありません。
それは人が社会の中で生きていくために必要な、自然な感情です。
🔸 大切なのは、「どう満たすか」
🔸 「どう扱うか」「どう支えるか」
そこに目を向けていくことが、保護者の役割でもあるのです。
🏠 保護者としてできること
- 子どもの「発信」や「行動」に対して、単に評価するのではなく、丁寧に受け止める
- 「すごいね」だけでなく、「見てたよ」「がんばってたね」と**“気づき”で承認する**
- 自分自身も、「認められたい気持ち」を意識してみる(→親子での共感につながる)
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今回の記事は、「なぜ話題になっているのか?」をテーマにしました。
まだ「そもそも承認欲求ってなに?」が気になる方は、先にこちらをどうぞ。
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