「今の現状」ってよく使うけど…
「今の現状を見てみましょう」「今の現状では厳しいです」
あなたもこんな表現を使ったこと、ありませんか?
実はこの「今の現状」、意味が重複しているちょっと不自然な言い回しなんです。
✅「現状」に「今」は含まれている
「現状」という言葉には、もともと「今の状態」という意味が含まれています。
つまり、
- 「今」=現在
- 「現状」=今の状態
なので、「今の現状」は**“今の今の状態”**という重ね言葉になってしまいます。
❌ NG例 vs ✅ OK例
NG表現 | 改善例 |
---|---|
今の現状は厳しいです | 現状は厳しいです |
今の現状をご報告します | 現状をご報告します |
言葉を1つ省いても意味が変わらないなら、それは冗長表現の可能性大です。
🤔 なぜ使ってしまうの?
理由はシンプルです:
- 強調したくてつい重ねてしまう
- 周囲もよく使っているから気にならない
- 話し言葉としては自然に感じるから
確かに、ニュースやビジネス会話でもよく耳にしますよね。
🧹 スッキリした文章にするコツ
- 「この言葉、本当に必要?」と一歩引いて見直す
- 一文を音読して、引き算しても意味が伝わるか確認する
- 校正ツールやAI添削に一度通してみる
📝 まとめ|「正しさ」よりも「伝わりやすさ」へ
「今の現状」は、文法的にはおかしいというほどではありませんが、プロの文章やプレゼン資料では避けたい表現です。
とはいえ…
🎙️ アナウンサーやナレーションなど、話し言葉では“あえて”使われることもあります。
その場合は「リズム」「強調」「聞き手の理解」を重視していることが多く、意図的な使用とも言えます。
でもまずは、普段の文章から「重複」に敏感になってみましょう。
それだけで、あなたの日本語力が一歩レベルアップします!
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