リード文|「売り手市場=安心」は、もう通用しない?
「今は売り手市場だから、就職しやすい」と言われることが多く、学生にとっては“チャンスの時代”のように感じられます。
たしかに、企業の求人は多く、採用意欲も高い。
…でも本当に安心していいのでしょうか?
実はその裏で、AIによって“人を雇わない”企業が増えつつあるのです。
このブログでは、
- 今なぜ「売り手市場」と言われているのか
- その構造に潜む不安要素とは?
- これからどう変わっていくのか、いつ頃なのか
- 今できる“備え”と“対策”は何か?
について、わかりやすく整理してお伝えします。
「売り手市場」は本当。でも、それがすべてではない
まず、売り手市場という言葉の意味から見てみましょう。
売り手市場とは?
就職市場において、学生(=売り手)に対して、企業(=買い手)の方が数が多い状態。
求人倍率が高く、「学生1人あたり複数の企業が欲しがる」状況です。
なぜ売り手市場が続いているのか?
- 少子化で若者が減っている
- 団塊世代の大量退職で人手不足
- 建設・介護・運輸など、AI化が進みにくい業界は特に深刻
- 日本では「新卒一括採用」「ポテンシャル採用」が主流
➡ 一見、学生にとって有利な状況に見えます。
でも進行している、「雇わない会社」の増加
その一方で、AIによって“人がいらない”現場が世界中で急速に増えています。
海外で実際に起きていること
- 中国のデザイン会社では、画像生成AIの導入により人員削減
- アメリカの投資会社では、データ分析や市場予測をAIが担当し、アナリストを削減
- 小売業・ホテル業などでは、セルフレジや無人チェックインが常態化
日本でもすでに兆しがある
- Webライター・事務職などの求人が一部減少傾向
- 業務自動化(RPAやPower Automate)により、定型業務が不要に
- ChatGPTを導入する企業が増え、社内の一部職種が再編
これからどうなる?未来の就職戦線を年表で読む
年 | 予測される変化 | 社会の動き |
---|---|---|
2025年 | 一部業界でAI活用が実務レベルに | 「なくなる仕事」の傾向がより明確に |
2027年 | 職種別採用が増え、新卒採用に“選別”が入る | スキル・特性重視の流れへ |
2030年 | 新卒でも“AI活用力”が評価の基準に | 「考えられる人材」が生き残る |
2035年 | “人間でなければできない仕事”だけが残る | AIとの共存が前提の働き方に |
AIに代替されない人になるために、今できること
「どうせAIに仕事を奪われる」と諦めるのではなく、AIに代替されにくい自分を作ることが今後のカギになります。
以下の3つは、今からでも身につけられる力です。
1. 思考力を鍛える(問い・設計・構造化)
- ChatGPTに答えを出させるのではなく、“問い”を作れる人になる
- 「なぜこれをやるのか」「どんな順番で」など、設計の視点を持つ
💡おすすめアクション:
→ 毎日1つ、自分で“問い”を立ててみる習慣をつける
2. 共感・対話力を育てる(EQスキル)
- チームで働く、交渉する、空気を読む――これらはAIが最も苦手な領域
- 「共に働きたい」と思わせる人間力が、キャリアの武器に
💡おすすめアクション:
→ 会話で「なぜそう思ったの?」と1回聞き返してみる
3. AIを“使える側”になる(デジタル活用力)
- AIや自動化ツールを、苦手にせず**「自分の手足」として使う**
- Excel+関数、Power Automate、Notion、ChatGPTなどが使えると強い
💡おすすめアクション:
→ まずはChatGPTに「日報の要約」や「授業のまとめ」を頼んでみる
まとめ|「売り手市場」という言葉に安心しない
- 今はたしかに売り手市場。でもそれは**「人手が足りない」という表面的な現象**
- AIが広がれば、そもそも**“人手そのものが不要”になる分野が増えていく**
- 大切なのは「今、就職できるか」よりも「10年後に価値ある人でいられるか」
🔑 就職しやすい今こそ、“生き残れる力”を手に入れよう
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