未来を切り拓くα世代|親が知っておきたい5つの視点|第4回
「将来、AIに仕事を奪われるんじゃないか?」
そんな言葉を耳にすることが増えました。
保護者の皆さんも、お子さんの未来を思うと不安になることがあるかもしれません。
でも実際には、AIによって「なくなる仕事」だけでなく「新しく生まれる仕事」も数多くあるのです。
大事なのは“どんな社会になるか”を押さえたうえで、子どもたちがその中でどんな価値を生み出せるかを考えること。
今回は、未来の仕事の姿から逆算しながら、α世代に本当に必要な力について考えていきましょう。
未来の仕事はどう変わる?
- 単純なルーティン作業や、マニュアル通りの処理はAIが得意
- 情報の整理や検索も、すでにAIが人間以上にこなしている
- その一方で、「創造性」「人との共感」「問いを立てる力」などは人にしかできない領域として価値が高まっていく
つまり、未来の社会では「AIにできること」よりも「AIにはできないこと」を担える人が求められるようになります。
α世代に必要な力とは?
AIの進化を前提とすると、α世代に必要なのは次のような力です。
- 正解を覚える力ではなく、正解をつくる力
- 膨大な情報から“自分の軸”で選び取る力
- 他者と協力しながら新しい価値を生み出す力
これらは学校のテストの点数だけでは測れないものですが、これからの社会でますます重要になります。
情報があふれる時代に求められる“自分の軸”
AIやインターネットによって、子どもたちは常に膨大な情報に囲まれています。
便利な一方で、「何が本当なのか」「自分はどう考えるのか」を決めることが難しくなる時代でもあります。
だからこそ大切なのは、“自分の軸”を持つこと。
- 何を大切にしたいのか
- どんな生き方を選びたいのか
- 自分は何に価値を感じるのか
こうした価値観を持てるかどうかが、AI時代を生きるα世代の大きな分かれ道になります。
筆者の視点 ― 一緒に「選び方」を考える存在に
教育の現場にいて感じるのは、子どもたちは常に“正解”を求められてきたということです。
でもAI時代には「一つの正解」ではなく「それぞれの選び方」が重要になります。
保護者にできるのは、子どもに正解を与えることではありません。
むしろ「どうやって選ぶか」を一緒に考える存在になることです。
AIに社会が揺さぶられる時代だからこそ、子どもには“迷走世代”ではなく“自分の軸を持った開拓世代”として育ってほしい。
私はそう強く思います。
次回予告
次回はシリーズの最終回。
「未来を切り拓くα世代」に寄り添うために、保護者が日常でできる3つの関わり方をまとめます。
未来を切り拓くα世代|親が知っておきたい5つの視点(第5回) どうぞお楽しみに。
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