はじめに:恋と同じで、始まる前に終わりが気になる
「この恋、うまくいかなかったらどうしよう」
「好きになったのに、別れることばかり考えてしまう」
こうした“始まり”と同時に“終わり”を想像してしまう気持ち、恋愛ではよくあることですが――
実はこれは、学びや挑戦、キャリアの選択などでもよく見られる心理です。
- 新しい勉強を始めようとしたとき
- 転職や独立を考えたとき
- 何かに挑戦しようとしたとき
「でも、失敗したらどうする?」
「うまくいかなかったら時間の無駄では?」
そうやって、“まだ起きていない終わり”を想像してしまう自分に戸惑う人も少なくありません。
この記事では、この思考の背景と付き合い方を解説します。
終わりを先に考えてしまう人の特徴
✅ よくある思考パターン
- 「習い事を始めたいけど、続かない未来が見える気がする」
- 「転職したいけど、次もうまくいかないかもと悩む」
- 「資格を取りたいけど、受からなかったときのことが気になる」
✅ 背景にある5つの心理傾向
心理傾向 | 説明 |
---|---|
リスク回避 | 失敗や後悔を避けたい。安全を最優先にする性格。 |
過去の経験 | 挫折や別れなど、以前の失敗がブレーキになっている。 |
完璧主義 | 「やるなら100%成功したい」と考えてしまう。 |
計画至上主義 | ゴールが明確でないと始められない。 |
自己肯定感の低さ | 「うまくいく自信がない」「期待されるのが怖い」などの不安。 |
それは悪いこと?それとも長所?
◯ 良い面もある
- 感情に流されず冷静な判断ができる
- リスクを予測し対策できる
- 終わりから逆算した合理的な計画が立てられる
ビジネスでは「撤退ライン」「出口戦略」として非常に有効です。
始める前に“もしも”を考えることは、むしろリーダーシップに必要な力でもあります。
✕ でも、行動を止めてしまうなら要注意
- チャンスを逃す
- 実際にやってみた人との差が開く
- 想像だけで疲れてしまう
- 「失敗しないこと」が目的になってしまう
“まだ何も始まっていないのに終わらせてしまう”というのは、人生の可能性を自ら狭めることにもなります。
「終わりが怖くて始められない」ときの対処法
終わり=失敗、という思い込みを捨てる
途中でやめること、路線変更すること、合わないと気づくこと――
これらはすべて**「気づき」であり「学び」**です。
✅ 続かなかった習い事 → 向き不向きがわかった
✅ 合わなかった転職先 → 自分に合う職場が見えてきた
✅ 諦めた資格 → 他に自分の強みを活かせる道を発見
“終わり”にネガティブな意味しか見出せないと、全てが「ムダ」に思えてしまいます。
まずは“仮スタート”でOKとする
- 「とりあえず3ヶ月だけやってみる」
- 「1週間に1回のペースで始める」
- 「失敗したら〇〇だけ得られたらOKとする」
このように**“一時停止ボタン付きの始まり”**を用意することで、心理的負担はぐっと減ります。
小さく始める=大きく動ける準備になる
いきなり大きな決断をしなくてもいいのです。
- 勉強 → まずはYouTubeで関連動画を見る
- 転職 → 求人だけ眺めてみる
- 副業 → 1件だけスモールタスクを受けてみる
「やってみたら思ったより大丈夫だった」という経験の積み重ねが、前に進む勇気になります。
まとめ:終わりを考える力を“使い方次第の武器”に変える
- 始める前に終わりを考える人は、用心深くて誠実な人です
- その慎重さは、時に行動を妨げる“心の重り”にもなります
- 大切なのは、「終わりを考える力を、前に進む戦略に使う」こと
未来は誰にもわからない。
でも、“やってみたい”という気持ちは、今しか持てない瞬間的なエネルギーです。
不安や想像上の終わりに負けずに、その一歩を軽やかに踏み出してみてください。
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